ひよこまめは、豆粒の臍の近くによく目立つ鳥のくちばしのような突起があり、文字どおりひよこのような形をした豆です。英名は「ひよこ」を意味する"chick"に「えんどう」やこれに似た丸い豆を意味する"pea"を重ねた"chickpea" (チックピー)で、中国でも「鶏児豆」と呼ばれています。このため、一般的には、ひよこに似た豆の形が名前の由来と認識されています。スペインではガルバンソ(garbanzo)と呼ばれ、日本でも、メキシコからの輸入が多かったせいもあり、これを英語読みした「ガルバンゾー」という呼び名が一般化しつつあります。
ひよこまめには、豆粒の大きさが9~13mm程度で表皮の色が薄橙色の大粒種(Kaburi)と、7~10mm程度で濃褐色の小粒種(Desi)があり、原産地はヒマラヤ西部を含む西南アジア地域と推定されています。
日本での生産は行われておらず、国内で流通しているひよこまめは、メキシコ、米国、カナダ等から輸入されたもので、ほとんどが大粒種です。世界の生産量は860万トン程度で、そのうち2/3はインドが占めています。インドのひよこまめの多くは小粒種で、挽き割り(ダール)にしてスープに利用したり、粉末(ベサン)にして揚げ物の衣などに利用されています。
ひよこまめは、食感が栗に似ていることから「くり豆」とも呼ばれることがあるように、独特のホクホク感があり、日本でもカレー、スープ、サラダ等の食材として利用される機会が増えてきました。
公益財団法人 日本豆類協会 HP より抜粋